トンビの鳴き声

田んぼの中に

うずくまる人

声もでなくて

言葉もなくて

ひとつひとつの

苗に込めた

想いや汗を

思い出す。

田んぼの中で

しゃがみ込む人

太陽とともに

月とともに

晴れとともに

雨とともに

ひとつひとつの

作業に込めた

無念とともに

暮らしとともに

縋りつく人

頼もしい君

ちょっと 僕の悩みを聞いてくれ

どうしたらさ

君の ように 真っ直ぐ進めるの

頼もしい君

僕はとても辛い時がある

僕は怠け者さ

そのうえ臆病でケチな卑怯者

人に縋り

夜に縋り

酒に縋り

今夜も

君に縋り

音に縋り

また 最後に

言葉に縋る

夜が耽る

夜が耽る